市指定重要無形文化財
邇保姫神社の獅子舞(附)木造獅子頭一面
(にほひめじんじゃのししまい
(つけたり)もくぞうししがしらいちめん)
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名称 邇保姫神社の獅子舞(附)木造獅子頭一面
(にほひめじんじゃのししまい
(つけたり)もくぞうししがしらいちめん)
指定年月日 平成26年11月26日
所在地 南区西本浦町 邇保姫神社の獅子舞保存会

 伝承によれば、「今を去る約三百数十年前に、仁保島村一帯に悪病がはびこり、村人はおおいに苦しんだという。いろいろ手だてをつくしたが悪病はやむところがなかった。
 万策尽きた村人は『獅子が悪霊をくいはらい、村人を救ってくれる』という古くからの言い伝え(強力な想像上の霊物である獅子が人々の生活をおびやかす悪霊を圧服するという信仰)に従って、獅子を神社に奉納し、これを持ち出して家々の邪気をはらったところ悪病はたちどころに止んだ」といいます。

 以来、悪霊をとりはらい、心身の清めに「シシのはらい、獅子舞」が行われ、特に1年で一番大切な祭「例祭(秋祭り)」を迎える頃に、氏子の家一軒一軒をまわる「獅子舞」が定着しました。この地域では獅子が来なければ祭りも来ないとまで言われています。
 
 獅子舞は、全体で約50〜60名位の人によって舞われます。それが4つのグループに分かれ、地域内を分担して獅子舞を舞います。1つのグループに獅子一頭で、構成は、舞手2人(前後) 、太鼓、笛、そしてこれらの交代をする人、家々から初料を受け取る係りの人、道案内をする人など12~15人です。そして神職が同行します。 獅子頭は、黒髪で鈴と御幣を持ちますが、似島で舞う獅子頭だけが鈴は持たず、鈴は獅子頭に付いています。

 獅子舞は朝6時30分ごろから始められ、夕方まで行います。道案内の係りが獅子を先導し、獅子は、その家に上がり獅子舞を行います。「オカグラ」・「モトスケ」・「エビライ」という3つの舞を連続して舞い、獅子は鈴や御幣で家々を払います。獅子舞は、約2分で終了し、舞が終わるとすぐに次の家に向かいます。獅子舞は、地域の各家々を10日間でまわっています。

「広島市の無形の伝統文化財」広島市教育委員会編より文体変更。
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