市指定天然記念物
新宮神社のイチイガシ及びイヌマキ
(しんぐうじんじゃのいちいがしおよびいぬまき)
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名称 新宮神社のイチイガシ及びイヌマキ(しんぐうじんじゃのいちいがしおよびいぬまき)
指定年月日 平成4年3月26日
概要 イチイガシ・樹高17.4m 胸高幹囲145cm
枝張・東7.9m 西3.3m 南6.0m 北2.5m
イヌマキ・樹高16.5m 胸高幹囲223cm
枝張・東7.0m 西6.4m 南6.5m 北6.9m
所在地 安佐南区長楽寺三丁目1-70 新宮神社境内

 イチイガシ及びイヌマキにある新宮神社は、かつては壮大な規模を誇った大寺院で、現在は観音堂だけが残っている長楽寺境内の裏手の丘陵にあり、眼前にはアストラムラインの車両基地と交通科学館が建設されています。神社の創建時期は不明ですが、元は神仏習合によって長楽寺内に合祀されていたもので、長楽寺廃絶後、享保元年(1716)に現在の場所に社殿が移されています。
 神社の入口には向かって左側にイチイガシ、右側にイヌマキが並んで植えられています。イチイガシは、日本・韓国・台湾・中国南部に分布している常緑の広葉樹で、日本では種子島から茨城県まで分布していますが、太平洋側に多く、中国地方に育つことは稀です。特に広島県では、この新宮神社を含めて7つの神社にみられるだけで、稀少価値の高いものです。葉の裏に黄褐色の軟毛が多いことと、樹皮がはがれやすいことが特徴です。
 イヌマキは、日本と中国(雲南省)に分布する常緑の針葉樹で、日本では西表島から千葉県まで分布しており、広島県では宮島以外では自生は知られていません。材は虫害に強く優れた建築材です。県内の神社仏閣には比較的多く存在していますが、このイヌマキは県下有数の巨樹で、平成3年(1991)9月の台風19号によって松笠観音境内(安佐北区口田南町)にあったイヌマキが倒壊したため、市内で最大の巨樹となりました。


「広島市の文化財」広島市教育委員会編より。
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