市指定重要有形文化財 
東照宮本地堂(とうしょうぐうほんじどう)
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名称 東照宮本地堂(とうしょうぐうほんじどう)一棟
指定年月日 昭和50年9月22日
概要 桁行三間、梁間三間、方形造、本瓦葺
所在地 東区二葉の里二丁目1-18
 東照宮の本地仏薬師如来を安置したお堂です。神社の中に仏を祭るお堂があることを不思議に思われるかもしれません。これは「日本の神は仏が姿を変えて現れたものである」とする本地垂迹説に基づいて、神社にその神の本来の姿とされる本地仏を祭っていたことを示すものです。明治時代始めの神仏分離政策によって、その多くは姿を消していきましたが、この本地堂は、それ以前の神社の構成を示す遺構です。
 建物は、全体に和様を基調としています。軒を支える組物の部分などは、桃山時代の様式を受け継ぎ、屋根の四隅に取り付けられた鬼瓦や、頂上の宝珠などは江戸時代初期の様式をよく示しています。中でも特徴的なのは蟇股(かえるまた)部分で、輪郭の形は桃山風の肩の張ったものですが、股の内側の彫刻は丸彫りで、完全に江戸風になっており、桃山様式から江戸様式への過渡期の形式をよく示しています。
 現在、本地堂は令和5(2021)年9月30日までの予定で解体修理を行っています。

「広島市の文化財」広島市教育委員会編より。
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