市指定天然記念物
筒瀬八幡神社の社叢(つつせはちまんじんじゃのしゃそう)
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名称 筒瀬八幡神社の社叢(つつせはちまんじんじゃのしゃそう)
指定年月日 昭和52年9月12日
概要 主要樹木の胸高幹囲 
アラカシ・2.00m 1.88m 
タブノキ・3.10m 2.82m
ナナメノキ・1.44m
所在地 安佐北区安佐町筒瀬91ほか 筒瀬八幡神社境内
 太田川は、安佐町宮野から柳瀬のあたりにかけ、山の間をぬって何度も大きく蛇行しています。筒瀬八幡神社はその途中の川岸にあり、遠くから眺めると社叢の木々の葉が、キラキラと輝いて見えます。これは、タブノキ、クロガネモチ、ナナメノキ、アラカシ、ヤブツバキなど、葉の表面のつるっとした常緑広葉樹が主体となっているためで、こうした林を一般に照葉樹林と呼びます。
 社叢の中にはこれらの常緑広葉樹の他、わずかにエノキ、ムクノキ、ケヤキなどの落葉広葉樹も生育しています。このような植生は、川が運んでくる土砂が堆積してできた土地にごく普通に見られたもので、中国地方の川岸の典型的な自然植生と言えます。しかしその多くは伐採されたり、洪水、河川改修工事などにより、次々とその姿を消していきました。すぐ近くの柳瀬の川岸に見られるようなアカマツ林は、これらの自然林が破壊されたあとにできた二次林です。
 この社叢は、蛇行する川の内側にできた段丘の上にあるため、洪水の時にもあまり破壊されることなく、自然の姿を今まで保ち続けてきたようです。中には、県下有数と言われるタブノキの巨樹もあり、堂々とした風格を漂わせています。

「広島市の文化財」広島市教育委員会編より。
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