三谷遺跡発掘調査日誌

三谷遺跡は安芸区中野東町に所在しています。この遺跡は西へと下る尾根の斜面、標高約90mのところにあり、古代以降山陽道が通じていた瀬野川沿いの平地部を望むことができます。三谷遺跡は2001年から2003年にかけて、東広島バイパスの建設に伴って発掘調査し、弥生時代の多数の住居跡などを確認しています。
今回の調査は国道2号線からの取り付け道の建設に伴うもので、前回の調査区の北側に隣接した箇所が調査場所です。この地域で初となった本格的な弥生時代の集落跡の調査から6年、三谷遺跡が再び目覚めるのでしょうか?

2009年12月18日 「発掘調査終了!」

      

現地発掘調査の最終日。まるで調査が終わるのを待ってくれたかの様な、初めての厳しく冷え込んだ朝です。前回紹介した堅穴住居跡を最後まで調査しました。


そのかたわら、3ヶ月間お世話になったテントの解体作業も完了です


17日、調査にご協力いただいた作業員さんたちと、遺跡の上で記念撮影しました。皆さん、本当に有難うございました。冬が本格化する前に終了できました。  100㎡ほどの調査範囲でしたが、第一次調査に続き、この地域の歴史の一端を物語る貴重な成果が得られました。

2009年12月16日 「またもや住居跡が・・・」


調査予定期間の最後の週になっても、新たに堅穴住居跡を確認しました。調査範囲の北端ぎりぎりのところです。


その堅穴住居跡で土器などが出土した様子。夕日の中で、当時の暮らしをほうふつとさせる光景です。

2009年12月12日 「第30回青空ミュージアム開催」

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第30回青空ミュージアムin三谷遺跡(発掘調査現地説明会)当日です。9時30分の開場までに、パネルなどを設置しました。

青空ミュージアムの配布資料はこちら


配布資料を手に、熱心に説明を聞かれる見学者。約70人が来場し、この調査始まって以来の賑やかさでした。


説明の後、遺跡を見学される皆さん。係員に多くの質問が寄せられ、中には「遺跡の素晴らしさをもっとアピールして欲しい」という声も。

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この調査で出土した弥生土器などの一部も公開。多くの人にこの遺跡の意義を知っていただく機会となりました。

2009年12月9日 「発掘調査現地説明会に向けて」

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現在の遺跡の様子。12日開催の発掘調査現地説明会に向け、作業も急ピッチです。

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現地説明会の準備のため、作業員さんたちとこれまでに確認した遺構の勉強会をしました。

2009年12月7日 「一面に霜 !」

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朝、現場に到着すると、一面に霜が降りていました。

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ゴミ捨てに使われた穴から、石や弥生土器のかけらと一緒に、牡蠣殻も見つかりました(写真中央の白い部分)。

2009年12月4日 「いよいよ大詰め」

発掘の様子

過ぎゆく秋の中、この発掘調査も大詰めを迎えています。

堅穴住居跡

堅穴住居跡と見られる遺構を、図面にとって記録している様子です。

2009年11月30日 「順調に進んでいます」

発掘の様子

北側を除く調査範囲の約3分の2で、弥生時代の遺構がある層まで掘り下げが進みました。

発掘の様子

まとまって出土した土器を、壊さない様ていねいに掘り出している様子です。

2009年11月18日 「ブルーシートの住居出現!?」

ブルーシート住居出現!

ブルーシートの見事な住居出現…実は、寒くなってきたので風避けにテントをブルーシートで覆ったもの。これで冬の発掘調査もしのげそうです。

発掘の様子

現在、広い範囲で掘り下げにかかっています。過去の土石流のためか、大きな石がごろごろと出てくるところもあります。

2009年10月29日 「土器のかけらが出土!」

遺構

耕作土を約1m以上も掘り下げたところで確認した遺構を調査しています。

土器のかけらが出土

左の写真の遺構から、土器のかけらが出土した様子です。

2009年10月16日 「トレンチでの調査終了」

三谷

晴れた日は強烈な秋の日差しが降り注いでいます。発掘作業中は全身から汗がにじみます。

耕作土のはぎとり

トレンチでの調査を終え、遺構があると見られる層の上の耕作土(もともとここは畑地でした)のはぎ取りにかかりました。

2009年10月6日 「トレンチから・・・」

トレンチを掘っています

調査区に十字のトレンチを掘っています。その断面を観察して、遺構のある深さや範囲などを調べます。

弥生土器片が出土

トレンチからは弥生土器片も出土しています。

2009年10月1日 「発掘調査開始!」

ただならぬ空模様

調査初日の遺跡上空。何やらただならぬ空模様です。どんな遺跡との出会いが待っているのでしょうか…?

雑草の刈り取り作業中

これからの調査に備え、雑草の刈り取りなどを行いました。

三谷

この遺跡から北西方向を望んだ様子。山陽道が通じていた瀬野川沿いや、その北の山々を見渡すことができる、眺めのよいところです。

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