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■空長(そらなが)第1号古墳(安佐南区山本)

 太田川西岸の標高約90mの丘陵先端部に位置する、直径約13mの円墳です。周辺の平野部との比高は約30mで、古墳からは旧祗園町一帯を見渡すことができます。埋葬施設は竪穴系横口式石郭(竪穴式石室と同じ構造を持ちながら、短辺部に通路を持つもの)で、内部からは全国的にも類例の少ない蛇行剣身(だこうけんしん)・金銅製の三輪玉(みわだま)をはじめ、剣・鏃2点などの鉄製武器類やガラス製の玉類11点などが出土しています。

●空長第1号古墳埋葬施設


 

■出土品

●鉄剣鉄剣(蛇行剣身)
 蛇行剣身とは、剣身がゆるやかにまがりくねったもので全国的にも類例が少なく、呪術的な意味合いを持つものではないかと考えられます。

 

●三輪玉(みわだま)
 三輪玉は通常は、大刀の柄に付けられた飾りで、石製・金銅製のものがあります。この三輪玉は大刀ではなく剣に伴うもので珍しい例です。

●三輪玉使用イラスト

 

●ガラス小玉

 

有孔円板(ゆうこうえんばん)
 有孔円板とは石製の模造品の一種で、鏡を模したものと考えられています。

 

●鎹(かすがい)
 木棺の固定に使われたものと考えられます。

 

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