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■横穴式石室の世界

 横穴式石室は4世紀後半に大陸から入ってきた新しい埋葬施設です。奥側の遺体を安置する部屋を玄室(げんしつ)、外部と玄室を結ぶ通路部分を羨道(せんどう)と呼びます。6世紀に入ると、横穴式石室は急速に広まり、ひろしまでも数多く造られるようになります。
 それまでの竪穴式石室と違い、横穴式石室には入り口があるため、何回も埋葬することができました。また、石室の入り口の前では、亡くなった人のため祭祀が行われたと考えられています。
 横穴式石室の普及によって、古墳は一人のための墓から、家族のための墓へと変化し、政治的象徴としての役割を薄めていきます。

●横穴式石室模式図

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