■解説 〜役所の瓦〜

 重圏文軒丸瓦や重廓文軒平瓦は、8世紀前半に聖武天皇の命令によって造営された大阪の難波宮で使われた瓦です。これらの瓦は地方の役所の建物にも使われたものと考えられ、全国の官衙跡など役所に関する遺跡で出土しています。
 広島市周辺では、安芸郡府中町の下岡田遺跡と佐伯区三宅の中垣内遺跡から確認されています。両遺跡は古代山陽道に沿った地域に位置していることから、これに関連した公的な施設(郡衙や駅家など)の可能性が高いと考えられています。

■出土品

●下岡田遺跡 瓦(重圏文軒丸瓦・重廓文軒平瓦)(府中町教育委員会蔵)
保存・転載禁止

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●中垣内遺跡 瓦(重圏文軒丸瓦・重廓文軒平瓦)

 

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