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■鉢(はち)

 兜の最も基本的な要素が鉢です。普通頂上から見て三角状の複数の鉄板を、放射状に重ねて鋲止めしてつくります(矧(は)ぎ合わせるといいます)。 その鉄板の端を立てたところを「筋」(すじ)、その筋と筋との間を「間」(けん)といい、その数で〜間の兜といういいかたをします。鋲の頭などを粒状に見せているものを「星兜」(ほしかぶと)、 削って見えなくして筋のみとしたものを「筋兜」(すじかぶと)といいます。この兜は28間の筋兜ということになりますが、さらに筋を別の金属で覆って飾る「覆輪」(ふくりん)という技法が使われています。 表面の処理は漆掛けするか、化学的に処理して良性の錆を浮かせ鉄の雰囲気を生かした錆地とするものが多く見られます。

真上から見た写真 保存・転載禁止,鉢

写真提供:広島城 ※転載禁止

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