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■丁銀(ちょうぎん)(島根県立古代出雲歴史博物館蔵)

 戦国時代の戦争は、長期化・大規模化するとともに、鉄砲などの新兵器も登場し、莫大な戦費を必要としました。毛利氏による尼子領への侵攻も、当時日本最大の銀山であった石見銀山の掌握が大きな目的のひとつでした。
 石見銀山は、もともと大内氏によって開発されてきましたが、天文6年(1537)以降は尼子氏と支配権の争奪を繰り返していました。大内氏滅亡後は毛利氏が幾度となく侵攻し、ついに永禄5年(1562)ごろに毛利氏の手中に落ちました。同時に毛利氏はその外港の温泉津(ゆのつ)も押さえ、銀山と港町がもたらす莫大な権益を手に入れました。

●御取納丁銀
 この丁銀は、弘治3年(1557)に即位した正親町(おおぎまち)天皇の即位式の資金として元就が献上したもので、 表面には「御取納」(おとりおさめ)の極印(ごくいん)が施されています。

保存・転載禁止/御取納丁銀

写真提供:島根県立古代出雲歴史博物館 ※転載禁止

■御公用丁銀

保存・転載禁止/御公用丁銀

写真提供:島根県立古代出雲歴史博物館 ※転載禁止

 

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