■解説 〜神楽〜

 旧暦10月を中心に各氏神社(うじがみしゃ)では、収穫を祝う行事として秋祭りが行われ、その前夜祭(よごろ)には、神への祈りや感謝を込めて神楽が舞われることがありました。市域では十二神祇(じゅうにじんぎ)系神楽が見られ、阿刀(あと)神楽がその代表として挙げられます。十二神祇とは、演目が12あることに由来するとされ、現代まで受け継がれている神楽の一種です。
 阿刀神楽は、古くから阿刀明神(みょうじん)社(安佐南区沼田町)の秋祭りに奉納されてきたものに、江戸時代後期、周防国(山口県)から移ってきた宇高宗助という武芸の達人によって、柔術の型が取り入れられ、現在の形になったと伝えられています。

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