変化朝顔とは朝顔が突然変異し、とても朝顔とは思えないような奇抜なものに変化した朝顔のことです。こうした変化朝顔の栽培が江戸時代にブームとなりましたが、現在では絶種寸前で非常に貴重なものになっています。
 この度、広島市植物公園と文化財課では、江戸時代の園芸と変化朝顔の栽培について学ぶ「江戸の園芸講座と変化朝顔の栽培」を行っています。
このページでは事業の様子や、参加者の皆様が各自育てている変化朝顔の様子を報告していく予定です。

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・11月23日(金・祝) 変化朝顔の種子交換会そして愛好会の結成へ!
講座の参加者の皆様が栽培した変化朝顔の種を持ちより、種子の交換会をおこないました。

各々持ち寄った種子を小箱に入れ、写真や名称を添えていきます。 交換会の前にもう一度、正木・出物、そして出物の親木と出現率についてなどを説明。来年の栽培に向け、皆様熱心にメモを取ります。
「広島あさがお研究会」      結成!
交換会の開始。「どの種子をいただこうか」皆様迷っています。交換中もそれぞれ栽培中の疑問や気づきなど熱心な情報交換がありました。江戸の朝顔の愛好会もこんな感じだったのでしょうね。 交換会の後、参加者の有志で朝顔の愛好会を結成しました。その名も「広島あさがお研究会」。会では変化朝顔などの栽培・普及や、園芸文化・歴史などを学びながら活動してゆく予定です。詳細は文化財課までお問い合わせください。

・10月4日(木) 種子について
種子の出来具合はいかがでしょうか?なんだか少ないな〜・・・という場合は人工受粉をしてみてください。

牡丹咲きや変化の大きい出物以外(おしべ・めしべがあるもの)は種子(タネ)ができます。花は咲くけど種子がなかなかつかない、という場合には、写真のように筆などを使って受粉させてみましょう。
できれば花が開く前(朝早く)が良いのでしたね。
種子がたくさんできています。この状態から約1か月くらいすると取り頃となります。

・9月25日(水) まだまだ咲いています!
アサガオが咲き終わり種がついたものが見え始めましたが、まだまだ遅咲きの花が開花し始めています。文化財課では9月後半頃に咲くといわれていた「管弁流星獅子咲牡丹」がはじめて咲きました。江戸時代にはなんと1月に開花させる朝顔の記録も残っています。さて、いつまで楽しめるのでしょうか。

はじめて咲いた管弁流星獅子咲です。牡丹は抜けてしまっています。正式な名称は「青林風爪竜葉白総管弁流星獅子咲」です。花は奇妙な形をしています。(9/22撮影) こちらは糸柳采咲牡丹(NIIto紅)の笹の出物です。きれいにボタン咲が出ました。(9/24撮影)
こちらは乱菊です。花がたくさんついています。(9/26撮影) こちらは最近咲き始めた風鈴獅子咲牡丹の、ボタン咲ではないもの。(9/26撮影)
こちらは担当が自宅で栽培している超ミニな燕(314)です。全高が3cmにもみたないまま花がつきました。湯のみに植えています。(9/18撮影) こちらは荒谷家の燕(314)です。左と同じ種類とは思えないです。(9/7撮影)

・9月7日(金) 第3回目 実習&講座 と アサガオ展終了
9月1日(土)の午前中、第3回目となる実習と講座をおこないました。連続講座の最終回です。
前半は、展示してあるアサガオを観賞しながらの展示解説(実習)、後半はアサガオの観賞史と品評についての講座となりました。
翌9月2日(日)には、「変化咲きアサガオ展」が無事終了しました。皆さま、ご協力ありがとうございました。

前半の実習では、屋外展示場で実際に展示してある花を観賞しながら、変化の名前の付け方や色、模様、性質の変異について紹介しました。 独特な名前の付け方をする変化アサガオ。葉の色、葉の形、茎の形、花の色、模様、花弁の様子、咲き方などの順に表記します。
例えばこの花は、青斑入蜻蛉葉木立桃覆輪丸咲(あおふいり とんぼば こだち もも ふくりん まるざき)という長ーい名前になります。
今度は皆さま手を合わせていますが・・・ 理由はこちら。アサガオ塚の写真と碑文のパネルです。
変化アサガオを育てるためにはいくつもの犠牲株が出ます(普通のアサガオは不要とみなされる為)。犠牲となったアサガオに全員で合掌しました。
続いて講座では、江戸時代におけるアサガオの観賞方法や、今後のタネとりについて紹介をしました。相撲に見立てた「朝顔の花合わせ番付」などの興味深い資料もありましたが、花を持ち寄ってあれこれ言って楽しむのは今も昔も変わらないのですね。
最後のアンケートでは、今後やってみたいことなど、色々と貴重なご意見をいただきました。今後の参考にさせていただきます。
今後はタネとりです。早いものではタネが出来始めています。暑すぎや乾燥しすぎはタネが出来にくいようですので、涼しくなってきたらタネとりチェックを忘れずに。
写真のような状態になったら取り頃です。保存は、しっかり乾燥させて冷暗所で!株ごとに分けておくと良いですね。(写真:文化財課)
「変化咲きアサガオ展」では、たくさんの方々にアサガオをみていただきました。 皆さま各々仕立て方に工夫をされていました。中には鉢を手作りされた方も・・・! 他の参加者の仕立て方や今年の経験を参考にして来年も!!と思われた方も多いのではないでしょうか?
皆さまのご協力のもと、無事に展示も終了しました。
展示では搬入・搬出と足を運んでいただき、本当にありがとうございました。

・8月27日(月) 変化咲きアサガオ展の展示が始まりました
 8月25日(土)から9月2日(日)まで、植物公園にて「変化咲き朝顔展」が開催されています。当然、見に行くなら午前中で!

24日(金)には、展示に向けて講座参加者の皆さまから出品する鉢の搬入がありました。 出品する鉢につける感想を皆さまに書いていただきました。書きながらその場は自分が育てた朝顔の情報交換の場に。江戸時代の「連」もこんな感じだったのでしょうか?
ズラリと並んだ変化朝顔たち。 水盆に咲いた花を浮かべてみました。このような楽しみ方もあります。
植物公園井上さんの展示解説。初めて変化朝顔をみた人から「なにこれ?」の声も。 趣向を凝らして蛍篭に植えてつるしてみました。

・8月16日(木) 参加者からの現状報告
 牡丹咲きの報告です。

参加者の荒谷さんから、牡丹咲きの報告がありました。
こちらは2回目の講座の際に植物公園からの株です。
こちらはNiito(白)の親木の牡丹咲き。
文化財課の朝顔は沢山花をつける様になってきました。
こちらは全て牡丹咲き。柳葉撫子咲牡丹の親木候補でした。
こちらも文化財課でフェンスに伸びた蔓から。柳葉撫子咲きの牡丹?
・・・よくみたらお隣の保育園におすそ分けした株でした。

・8月8日(水) 参加者からの現状報告
 皆さん順調に花が咲いているようです。こうして色々と咲き揃ってくると、改めて花の変化の多様さに驚きますね。

文化財課の正木の桔梗咲き。星型の花が咲いています。 こちらも文化財課で柳葉撫子咲牡丹(13E)です。
こちらは参加者福田家の朝顔。燕牡丹の親木。 同じく福田家の黄蝉葉牡丹。ピンク色の花で可愛らしいです。牡丹咲きは見応えがありますね。
こちらは澤本家の朝顔。きれいな班入りです。吹掛紋でしょうか?涼しそうですね。 こちらも澤本家。立派に成長しています。
猛暑を忘れさせてくれる爽やかな写真です。

・7月31日(火) 参加者からの現状報告
 皆さんどんどん花が咲いているようです。そろそろ展示に向けて、候補の株を決めている人もいるのではないかと。

文化財課の柳葉撫子咲牡丹(13E)の親木(種とり用)のひとつからボタンの遺伝子が出ました。ボタンなので種は取れませんが、とても奇麗です。 参加者から絵手紙を頂きました。朝顔は夏のほんの一時期だけの花を楽しむものですが、絵にしておくとずっと楽しめるので、昔から図譜・浮世絵などに描かれてきました。
こちらは参加者福田家の朝顔。黄蝉葉ボタンで、螺旋づくりにしています。 同じく福田家。家の前を通った人はこれが朝顔と気づくのでしょうか。想像するのが楽しみです。
仕立てで悩まれている方もいるかもしれませんが、変化朝顔は自由に仕立てて変化を楽しむのがよいと担当は思っています。こちらは江戸時代の朝顔の図譜です。竹の枝をそのまま使って朝顔のツルをからませています。(画像はアサガオホームページhttp://mg.biology.kyushu-u.ac.jp/より)