変化朝顔とは朝顔が突然変異し、とても朝顔とは思えないような奇抜なものに変化した朝顔のことです。こうした変化朝顔の栽培が江戸時代にブームとなりましたが、現在では絶種寸前で非常に貴重なものになっています。
 この度、広島市植物公園と文化財課では、江戸時代の園芸と変化朝顔の栽培について学ぶ「江戸の園芸講座と変化朝顔の栽培」を行っています。
このページでは事業の様子や、参加者の皆様が各自育てている変化朝顔の様子を報告していく予定です。

・6月11日(月)〜7月24日(火)の記事へ

・6月5日(火) 二葉がでました!

 文化財課の変化朝顔の二葉が出そろいました。さて、これらが出物かどうか植物公園野の井上さんに聞いてみました。この写真を見ていると皆さんの朝顔たちが出物かどうかお分かりいただけるのではないでしょうか。
 今回も参加者の福田さんより、たくさんの写真とレポートを頂きました。必見です。(資料PDF:1.57mb)

こちらはNiito24粒(糸柳牡丹咲)。赤丸が笹と柳の出物、青丸は笹と柳の遺伝子が重なって糸柳になったものだそうです。丸が付いているのもついていないのも全てに牡丹咲きの可能性があるとのこと。 青丸(糸柳)の二つです。糸柳は1/16の出物で、さらに牡丹咲きが重なるかは現時点ではわからないそうで、さらに1/4の確率だそうです。しばらくドキドキが続きます。
こちらは13E(撫子采咲牡丹)。上段の右から3つが柳の出物だそうです。牡丹咲きは現在はやはりわかりません。下段の左隅は残念ながら発芽しませんでした。 こちらは正木パックから4粒まいたものです。こちらは本葉が開くまでお楽しみです。
こちらは参加者の福田さんのお子様たち。二葉が出た分には名札を刺しています。(6/2撮影) こちらは燕の出物です。福田さん、やりましたね。(6/2撮影)
これも燕の出物。しかし、小さい葉ですね。(6/2撮影) こちらは管弁流星獅子咲の出物です。牡丹が重なるかはまだ不明。(6/2撮影)

・6月1日(金) 参加者からの現状報告

 参加者の福田さんから種まきや発芽の様子の写真が届きました。3種類(12粒)の36粒をまかれたそうで、全部育てるのは困難なので知人の方5人と協力して育てるそうです。詳しい資料も作られていますので、是非見てください(資料PDF:413kb
 質問がありました。
 質問:説明では3号ポッドへの植え替えは二葉が開かないうちに(側根がでないうちに)とのことでしたが、植え替えは今度の土日で大丈夫でしょうか?
他の植物では二葉が出て本場が2〜3枚出た後に植えかえていましたので
 回答:二葉が開くと側根が出てくるので、小さなポッドに植えている方は二葉が開く前に植え替えるのが望ましいです。それほど気にしなくてもよいですが、本葉が出る前に植え替えてください。

それぞれの種類の名札を作成されています。(5/26撮影) 種まきの深さが分かりやすいようにピンセットに一工夫されています。(5/26撮影)
バーミキュライトをまいた後、水に浸しピンセットで種まき。その後ボラ土で上を覆ったそうです。ポッドにそれぞれに番号をふり、管理しているそうです(資料PDF参照)。右側の黒い土が5/26に種まき、左側の黄色い土が5/28に種まきしたそうです。素晴らしい管理ぶり、頭が下がります。(5/31撮影) 発芽その1:5/31には5/26にまいた種が早くも発芽したそうです。(5/31撮影)
発芽その2:当課のポッドは現在3〜4ポッドがこの状態です。(5/31撮影) 発芽その3:横のポッドにお気づきかもしれませんが、種まきの際、水に浮いた種も発芽するか管理されています。(5/31撮影)

・5月31日(火) 種まきから2日目

 皆さまはたして芽切りがうまくいったか不安な方もおられることでしょう。そこで文化財課では種まきからまだ2日目ですが、1鉢だけ土をほって様子を見てみることにしました。

Niito(糸柳牡丹咲)のうち1鉢の中央を確認のためほじくってみました。優しく土を掘っていくと・・・、白っぽいものが出てきました。 すでに立派な根っこが種子から首を傾げたかのように出ていました。さて、二葉が出るのが楽しみです。

・5月29日(火) 文化財課で種まきをしました

 文化財課で変化朝顔の種まきをしました。種をポロポロ落としつつ芽切り作業をし、ビニールポットにまきました。うまくいけば4日後頃に発芽する予定です。

文化財課で植えたのは正木4粒(左上)、13E12粒(撫子采咲牡丹・左下)、Niito24粒(糸柳牡丹咲・右)です。これからが楽しみです。ちなみに奥に見えているのは古代米の苗です。

・5月26日(土) 第1回 実施日

 本日は第1回目のイベント実施日です。午前中には朝顔の歴史と変化朝顔についての講座を、午後からは種まきの実習を行いました。
皆さん、これから育てるとあって、熱心に聞かれていました。


初めに朝顔の歴史について紹介。江戸時代に描かれた変化朝顔の絵に見入る皆さま。 変化朝顔の説明では、その原理や栽培の概略を紹介。現在二葉の状態の苗をみる皆さま。既に二葉の状態から普通の朝顔と違います。
午後からの実習では「芽切り」の方法やこれから栽培する変化朝顔の種類などを説明しました。今回配布した種は、正木:寿老葉、車咲、しだれ、木立、石化、野生種(ネパール産)、桔梗咲(雀斑混じる)、平和の神、初霜、鼻葉、南天葉。出物:Niito(糸柳牡丹咲)、314(燕)、402(管弁流星獅子咲牡丹)、9もしくは13E(撫子采咲牡丹)。 種まきの前の「芽切り」作業の実習。小さな朝顔の種の決まった部分を紙やすりで削って発芽しやすいようにします。