バケツde古代米づくり

 今から約2000年前の弥生時代に、日本で本格的に米づくりが始まりました。私たちの住む広島でも発掘調査により、米づくりが行われていたことが分かっています。
 米づくりの歴史を学び、各家庭で古代の稲の特徴をもつ古代米をバケツで育てる事業が始まりました。このページでは各参加者のバケツ稲の栽培状況も公開していきます。
 さあ、我が田(バケツ)自慢の始まりです!

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4・5月の栽培記録へ(第1回講座報告・苗づくりなど)

8月〜の栽培記録へ(出穂など)

・7月19日(金) イモムシ大発生!

 ここ数日のうちにメイガ・ヨトウガ・イチモンジセセリなどのイモムシが大発生しています。古代米が全滅しかねないので、早めに駆除しましょう。
害虫にとって、バケツ稲は都会の中に突然現れた天敵のいないオアシスのようなものです。というわけで害虫たちの天敵=カマキリ様を放してみました。

稲の葉をかき分けてイモムシを探す職員。秋の収穫体験に向けて、枯らすわけにはいかない! ざっと60匹を捕獲。今回は根元付近の茎にいるイモムシ(メイガ・ヨトウガの仲間?)が多かったです。)
カマキリ様もがんばっています。捕まえてきたものをバケツ稲に放すと住み着いてくれました。時々イモムシらしきものを食べているのを見かけます。銅鐸にカマキリやトンボなどの稲の益虫の絵が描かれているのにも、納得がいきます。


・7月12日(金) 復活しました!

 6月のじめじめした気候のせいか、文化財課のバケツ稲たちにいもち病が発生しましたが、梅雨があけるとみるみる復活してきました。
種類別で見ると赤米が特にいもち病にやられていたようです。
 そして、早くも次の問題=害虫がやってきました。どうやらメイガの幼虫と、イチモンジセセリの幼虫の2種類がいるようです。みなさん!見つけ次第取り除きましょう!

葉も生い茂り、背丈も90cmを超えています。 手前の発泡スチロールの稲にはメダカを放しています。おかげでボウフラがいなくなりました。
 葉っぱのところどころに虫の卵が・・・。気づいたらとりましょう。  いました!今は小さいけれど、ほっておくと大変なことになります。


・6月18日(火) いもち病発生!

 文化財課のバケツ稲の多くのバケツ稲の葉に白い斑紋ができて、ひどいものはそこから先が枯れていました。これは病気だろうと調べると、糸状菌というカビの仲間の菌が原因の「いもち病(葉いもち)」のようです。対策としては下記の方法があるそうです。
 1.風通しをよくすること。
 2.窒素成分の多い肥料を与えすぎないこと
 3.症状があらわれた部分はそれ以上広がらないように取り除く。
 4.農薬等で殺菌をする。
 とりあえず、バケツ稲の悪くなった葉の部分をはさみで切り、風通しをよくするため、株元の枯れた葉などを取り除きました。木酢液や竹酢液が効果があるとのことなので、竹酢液を200倍に薄めたものをジョウロで葉にかけました。
 古代米は病害虫には強いそうなので、これから盛り返してくれると思います。

病気の葉。白く枯れた斑紋や褐色の斑紋があります。 はさみでチョキン!
 株元で枯れていた葉を取り除き、風通しをよくしました。清潔にするのがよいのでしょうね。  悪くなった葉を切られてすっきりしたバケツ稲。この後、竹酢液を200倍に薄めたものを、ジョウロでたっぷりとかけました。

・6月13日(木) 参加者からの現状報告

 参加者から報告がありました。苗の植え替え後、土の中で空気が発生して土が膨らみ水位が上がり、緑藻が発生しているとのことです。
このような場合は土の栄養過多でガスが発生していると考えられるので、下記の対策をしてください。
 1.水を抜く。
 2.土に手をさし込んで抑えるようにガスを抜き、土が締まるまで1日ほどおく。
 3.水を入れなおす。このとき魚等を飼っているのであれば、水槽の水をコップ1杯でよいので入れる。(水槽にいるバクテリアの利用)

参加者のバケツ稲。苗の生育状態もよくないとのことです。苗の根元が茶色くなっていれば復活が難しいので、その場合は文化財課までご一報を。 こちらは文化財課のバケツ稲。文化財課でも1バケツだけ同じ現象がおきていました。
 左は文化財課のほかのバケツ稲たち。3本ずつまとめて移し変えたものが順調に成長し、株も分かれて、今では約4倍の12〜15本にまで増えています。大きさは30cmを超えました。


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