安佐南区の住宅街には、長年の風雨に晒されてもその威容を保ち、ひっそりと佇む江戸時代の石灯籠があります。台座を含めた地上からの高さは推定で3.4mもあり、写真の子供と比較してもその大きさが分かります。 側面に天保の改革で知られる年号「天保10年(1839)」(己亥年)と書かれており、この年に設置されたのでしょう。
石灯籠はこの道から分岐したところにある武田山北側の萩尾山神社の参拝者への道標(みちしるべ)となっており、常夜灯としての機能をもっています。
石灯籠前の道は安川に沿っており、古代~中世までは山陽道、江戸時代には加計往来でした。この道は現在でも道幅約3mと自動車がやっと通れる程度の幅しかないこともあり、石灯籠とともにいまだに旧街道の面影を残しています。
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