巨石の根元から弥生祭器が出た!

広島県史跡木の宗山銅鐸銅剣出土地
(東区福田)
      
木ノ宗 木ノ宗
↑南麓の福田公民館から出土地を望む(中央中腹の白く映っているところ)
※マウスをのせると出土した銅戈銅剣銅鐸を見ることができます
←銅戈銅剣銅鐸が出土した烏帽子岩
烏帽子岩・銅戈銅剣銅鐸写真は広島市教育委員会『広島市の文化財』から
 山陽自動車道広島東IC付近で北西方向に望むのが標高413mの木の宗山です。その中腹に烏帽子岩があり、この烏帽子岩の根もとの扁平な石の下から国指定重要文化財銅鐸、銅剣、銅戈が見つかりました。
 弥生時代の青銅器の多くは、意識的に集落から離れた丘陵斜面や山かげに埋められた状態で発見されています。なぜこのような場所に埋められたのかについては諸説ありますが、日常生活から離れた聖域と思われる場所に意図的に埋められ、様々な祭祀を行う時だけ一時的に取り出して使用されたと考えられています。晴れた日には陽光を浴びて光輝く「木の宗山の烏帽子岩」はまさに神秘的な聖域だったに違いありません。
 この出土地の眼下には福田地区の平地が一望できます。遺跡は見つかっていませんが、弥生時代には、ここにも集落があったのでしよう。これらの青銅器は、そこに生活していた人々が様々な儀式に使っていたのかもしれません。

広島バス29号線 大平バス停下車 北西方向に徒歩約20分


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