島中に残る戦争の記憶

似島戦争遺跡
(南区似島町)
      
似島 似島
学園前桟橋からすぐのレンガ造りの通路(トンネル)跡 安芸小富士山中の高射砲陣地施設跡。大きすぎてフレームには収まりきらない。
 似島(にのしま)は広島湾に美しく浮かぶ、安芸小富士(標高278m)でも知られる風光明媚なのどかな島ですが、戦争に関する多くの遺構が残る島でもあります。
 明治28年(1895)、島内に日清戦争の戦地から帰還する兵士の検疫所が造られたのを皮切りに、その後終戦時まで広島・呉の防備の島として軍の施設が島中に造られていきました。また、原爆投下後は広島から多くの負傷者が運ばれました。
 島に渡ると現在も島内に残る戦争遺構の多さに驚きます。旧軍の桟橋・建物跡・レンガ造りの通路・トンネル・水路・・・。島内の山中にも軍の施設は造られていました。安芸小富士へ登る山道の途中には、高射砲陣地跡を見ることができます。建物等の施設は残っていませんが、尾根を平らに削り、土を盛り、大きく整地した箇所がうっそうと茂る木々の中に見ることができ、その規模に圧倒されます。
 現在ののどかな島の風景と、戦争遺跡の対比が平和について大きく考えさせられる島です。
周辺地図(レンガ造りの通路跡を表示)

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広島港から似島までフェリーで20分
桟橋から高射砲陣地まで20~30分(安芸小富士山頂までは1時間程度)


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