登山道に郭群が広がり絶景スポットも魅力の山城

広島県史跡矢野城跡
(安芸区矢野)
      
矢野城 矢野城
矢野城C群の郭と五輪塔 矢野城B群にある野間神社
 矢野城は矢野天神からの絵下山登山ルートにある、広島県の史跡に指定されている山城です。この城は南北朝時代に南朝の公家方の城として熊谷蓮覚により築城されたものとされ、のちに野間氏の居城となりますが、戦国時代末期毛利元就に滅ぼされます。
 矢野城は、郭・切岸、堀切などから構成される、3つの郭群に分かれています。主郭があったとされる標高476mの発喜山山頂をA群、標高410m付近をB群、標高250m付近をC群と呼称しています。B群に城主だった野間氏を祀る野間神社、C群には五輪塔(写真)があります。このように丘陵上の尾根筋にいくつかの郭群が分散していることから、他の山城と違って登山をしながら少しずつ山城を楽しむことが出来る点が特徴です。
 なお、発喜山山頂から道なりに進んだところにある標高568mの絵下山山頂は、現在眼下に広島湾や広島市街地、厳島などを見渡すことが出来ます。戦国時代には広島湾周辺にあった山城を望むことが出来ることから、山城跡は確認されていないもののここにも山城(砦)があったと考えられています。

JR呉線 矢野駅下車 矢野天神登山口まで徒歩約30分
広電バス 矢野天神下車 登山口まで徒歩約3分
登山口からC群まで約30分、絵下山山頂まで約2時間


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