県天然記念物
神原のシダレザクラ(かんばらのしだれざくら)
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名称 神原のシダレザクラ(かんばらのしだれざくら)
指定年月日 昭和48年3月28日
概要 樹高10m 胸高幹囲2.42m
枝張・東6m 西7m 南10m 北5m
所在地 佐伯区五日市町石内2186

 段をなして続く水田の合間を梶毛川が流れていく静かな谷間の、随分奥まったところに神原のシダレザクラはあります。
 石垣で囲まれた畑の端に深く根をおろし、太い幹にコケ類がはえている様は樹齢の古さを感じさせます。また木の頂きから流れるように垂れ下がる枝が路上に覆いかぶさり、緑のトンネルを作り上げています。
 シダレザクラは、エドヒガンから作られた園芸品種で、名のごとく枝が垂れ下がるのが特徴です。どちらかと言えば寒冷な地を好むため、本州中部以北ではかなりの大木も見られますが、沿岸部に近い温暖なこの地に、これだけの大木があるのはとても珍しいことです。
 今でこそ、花見と言えばソメイヨシノが一般的ですが、もともと平安の昔から日本人に親しまれてきたのは、京都祗園の夜桜、奈良吉野の雲井桜などで知られるシダレザクラでした。神原のシダレザクラも、滝のように流れる枝いっぱいに花を咲かせた姿は圧巻で、百本のソメイヨシノよりも艶やかに、あたりをほんのり淡い紅色に染め上げます。


「広島市の文化財」広島市教育委員会編より。
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