重要文化財 國前寺庫裏(こくぜんじくり) |
![]() |
![]() |
||||||||
庫裏は本堂の東側にあり、細部の建築手法や材料が本堂と酷似しているところから、本堂と同時代のものと推定されます。 この建物のように切妻造の屋根が本瓦錣葺(しころぶき)となっている例は他にほとんど見られません。また、本堂と同じく外壁を塗籠ており、破風や懸魚まで漆喰で白く塗っているのは大変珍しい手法です。それに、庫裏本来の目的である僧侶の住居や台所としての間仕切りが少なく、全体の67%が土間につながるひとつの空間とされていることも特徴的であり、通常の寺院建築とは随分違っていることに気づきます。 國前寺は、昭和20年の原爆の被災(爆心地から直線距離2.6km)により多大な被害を受けたものの、倒壊や炎上をまぬがれました。しかし、特に庫裏は経年による老朽化や損傷が進んだため昭和63年から3か年をかけて保存修理が行われ創建当初の姿によみがえりました。 |
「広島市の文化財」広島市教育委員会編より。 |
公益財団法人広島市文化財団文化科学部文化財課 tel/082-208-4151 fax/082-208-4153
Copyright(C)2005 Hiroshima
City Culture Foundation. All rights reserved.
|