太田川東岸の標高114.5mの丘陵に位置しています。山城築造時に削られているため明確な規模はわかりませんが、直径約20m、高さ2.5m程度の円墳だと考えられます。古墳からは旧高陽町一帯だけでなく、太田川下流域そして広島湾までも見渡すことができます。埋葬施設は竪穴式石室で、内部からは三角板鋲留短甲(さんかくいたびょうどめたんこう)・横矧板鋲留衝角付冑(よこはぎいたびょうどめしょうかくつきかぶと)・鏃83点や剣などの多数の鉄製武器、農工具が出土しています。この中小田第2号古墳を含む中小田古墳群は、平成8年に国史跡に指定されました。 ・中小田第2号古墳主体部 ・中小田第2号古墳墳丘
●横矧板鋲留衝角付冑(よこはぎいたびょうどめしょうかくつきかぶと) 冑の頂部には、三尾鉄(鳥の羽をさす金具)の一部がついており、裾には3段の錣(しころ)(後方に垂れて首を守る部分)が付いています。表面に平織りの織物の痕跡が残っていることから、布に包まれて副葬されていた可能性があります。
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