■解説 〜浅野氏の入部と都市広島の成長〜

 元和5年(1619)、改易された福島氏に替わり安芸国一国と備後8郡の領主として紀伊国(現和歌山県)から広島城に入城したのが浅野長晟(あさのながあきら)です。以後浅野氏が明治維新まで12代約250年にわたって広島藩主として領国経営にあたりました。広島城下町との関連で見れば、この間城郭の大きな改修はなかったようですが、町人町は町域を拡大し、発展していったようです。海上交通の玄関口として水主町(かこまち)に設けた藩の船屋敷・舟入や、城下を流れる各川を利用した港湾機能の整備も行われ、城下町の流通機能の一層の強化が図られました。

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