■六月十六夜広島本川口の図「芸州厳島図会 巻五」(広島城蔵)
冊子装 天保13年(1842) 全10巻
旧暦6月17日に行われる厳島の管弦祭前日、猫屋橋(現本川橋)周辺の様子を描いたものです。町ごとに仕立てた御供船(おともんぶね)は、京都の祇園祭の山鉾(やまぼこ)にならった船飾りで装いをこらし、囃子(はやし)を奏でます。その周囲には遊覧船が取り囲み、両岸や橋には多くの人々が集まっている様子がうかがえます。夕方までに集まった御供船は、夜半に一斉に川を下り宮島へ向かい、管弦祭が終わると、御座船を囲むように従い、城下へ戻りました。
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■江波の漕伝馬(こぎてんま)
広島市重要無形文化財 画像提供:広島市郷土資料館
元禄14年(1701)の管弦祭の時に、難破しかけた御座船を江波の伝馬船1艘(そう)と阿賀の鯛網船2艘が助けたことがきっかけとなり、以後この3艘が御座船を引くようになったと言われています。
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