■解説 〜三支廠が広島に与えた影響〜

 三支廠内では時代の変遷とともに移転や敷地の拡張整備が行われ、拡大する陸軍に物資を供給し続けました。物資の多くは民間企業から調達したため、明治の終わり頃から、缶詰などの食糧品や被服品、兵器や装備品を扱う中小規模の工場が集まりました。三支廠は、広島市とその周辺が近代産業都市として発展していく担い手としても一役買ったと言えます。当時広島で創業し、三支廠とも関連していた企業の中には、戦後も継続して成長し、現在も広島の発展を担い続けているものがあります。

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