広島大学 県立広島大学 (財)広島市未来都市創造財団文化財課 連携事業 広島の文化財講座
広島学セミナー 『古瀬教授と行く 広島歴史探訪フィールドワーク「備後南部の巨石古墳めぐり」』

 著名な研究者の現地解説とともに文化財をめぐるフィールドワークも今年で5年目。今年度第2弾は、シリーズ初の県東部遠征を敢行しました。今回のテーマは福山市北郊の神辺町、駅家町一帯に残された数々の著名な後期古墳。壮大なスケールを誇る横穴式石室の空間に佇み、驚きと感動が溢れる旅となりました。
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  • 開催風景1

    県史跡 大坊古墳
     一番に訪れたのは大坊古墳。巨大な切り石を組み立てた見事な石室は、一同約40人が立ったまますっぽり吸い込まれてしまうほどの広さです。参加者は早速圧倒されたご様子でした。

  • 開催風景2

    ニ塚古墳
     この古墳は個人宅の裏庭にあります。横穴式石室の奥側だけ残っている状態ですが、一目見るなり「あっ」と叫びたくなる様なスケール感は、あとに訪れた国史跡二子塚古墳にも匹敵します。こんなに色んなことを想像させてくれる古墳も珍しいのではないでしょうか?

  • 開催風景3

    県史跡 山の神古墳
     この地域では古式の横穴式石室は、ごつごつとした巨石を積み上げた荒々しい印象のもの。写真の様に入り口は多少窮屈ですが、内部は意外と広く、高さは3m以上。参加者は暗いドームの様な空間で古瀬教授の解説に聞き入りました。

  • 開催風景4

    福山市しんいち歴史民俗博物館
     この地域の歴史を学ぶ拠点的施設です。土器や古墳といった考古学系の展示はもちろん、この地域特産の備後絣の展示もとても充実しています。


  • 開催風景5

    国史跡 二子塚古墳
     県内を代表する規模の横穴式石室を持つ前方後円墳としてとりわけ著名な二子塚古墳。林の中でもはっきり形が伺える墳丘を見上げながら、その裾をたどっていよいよ石室に向かいます。

  • 開催風景6

    二子塚古墳石室内部
     普段閉ざされている石室の内部に、特別の許可を得て入らせていただきました。また、福山市教育委員会文化課のご協力によって照明を灯していただきました。そこはまさに、時空を超越したかの様な厳かな空間です。「壮大なものには、人々の心を一つにする力がある」古瀬教授の言葉に、国が形づくられていった時代へ思いを馳せました。