広島学セミナー フィールドワーク「太田川巨木回廊」

 11月12日(土)、散策には絶好の好天に恵まれ、安佐北区内で太田川沿いの巨木を訪ねるフィールドワークを実施しました。険しい太田川中流の蛇行部沿いには、地域の歴史と風土を物語る多くの巨木が連なっており、今回はその一部を紹介するもの。エメラルドグリーンに澄んだ太田川と深まり行く紅葉に染まりながら、遥かな歳月を過ごしてきた巨木たちの声に耳を傾けました。
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  • 開催風景1

    いよいよ出発
     可部駅に集合し、安佐北大橋までは路線バスで移動しました。安佐北大橋の上で太田川の美しい流れと山々を前に、太田川沿いの巨木や植生、蛇行についてのあらましを説明しました。その後、橋を渡って安佐町筒瀬地区へ入りました。

  • 開催風景2

    筒瀬八幡神社の社叢
     まず訪れたのは、かつて中国地方の河畔に広がっていた森の面影を今に伝えるこの社叢です。外から見たのでは分かりませんが、森の中に入って見るとこんなに見事なタブノキが。「近づいて見ると大きいなあ…」という感嘆の声が聞かれました。

  • 開催風景3

    筒瀬橋
     筒瀬地区と対岸の可部町今井田地区を結ぶ赤い吊り橋です。そのすぐ下流にあった船渡しの跡や、この一帯でかつて行われていた紙の生産について紹介しました。

  • 開催風景4

    県道沿いにケヤキの巨木が!
     上流の安佐町宮野地区に向けて移動中、見上げると崖にケヤキの巨木が。ケヤキは河畔の険しい地形のところに良く生える木です。「わ、大きい!」意外な場所と大きさに、参加者も驚かれた様子でした。

  • 開催風景5

    宮野八幡神社の社叢
     高々とそびえるエノキの巨木。幹の表面にはコケがびっしりと生え、とても風格を感じさせます。そのエノキと仲良く並ぶ様に、ムクノキの巨木もあります。かつてこの一帯にはどんな森が広がっていたのか、想像を掻き立てられます。

  • 開催風景6

    河畔のムクノキ
     宮野八幡神社からほんの少ししか離れていない川岸にあります。かつての水害に対する防護林の名残でしょうか?木は何も答えてはくれません。それにしても見事な姿です。

  • 開催風景7

    県道沿いのクスノキ
     宮野八幡神社からしばらく上流に向かって歩くと、今度はクスノキの巨木が。思わず「おおっ」と叫ぶ参加者も。スラッとした美しい樹形で、今後の成長がとても楽しみな木です。

  • 開催風景

    大野神社の社叢
     共栄橋を対岸の可部町勝木の大野地区に渡り、この日最後の見学地となる大野神社へ。本殿の手前にひっそりと立つタブノキ。しかし、その幹の太さはいやがおうにも目をひきます。上部が折れて内部が腐朽しているものの、タブノキとしては県内最大。全行程徒歩6㎞の最後を飾るに相応しい巨木です。