広島学セミナー 「広島と茶道上田宗箇流」

 去る1月21日(土)、28日(土)、2月18日(土)と3回にわたって、広島学セミナー「広島と茶道上田宗箇流」(全3回)を開催しました。おかげさまで定員を超える申し込みがあり抽選になりました。
 この講座では、広島で400年の長きにわたり茶道文化を継承、発展させてきた上田宗箇流と広島との関連を、文化財課職員の解説や、上田流和風堂の見学とお茶席の体験、ひろしま美術館特別展「上田宗箇 武将茶人の世界展」の鑑賞をとおして学びました。参加者からは、「上田宗箇や上田流のことがよくわかった。」「和風堂でお茶をいただけて感激でした。」など好評でした。


第1回 1月21日(土) 10:00~12:00
会場 広島市古田公民館
 上田流和風堂の近くの古田公民館を会場に開催しました。文化財課職員により、武将としての上田宗箇の一生と広島との関わり、茶道史における宗箇の位置を中心に、スライドを交えながら解説をおこないました。
 また、会場には、1992年(平成5年)に広島城県庁前地点から発掘された、茶陶(志野・黄瀬戸・織部・楽・唐津)12点を地図や当時の発掘写真とともに展示しました。
  • 開催風景1

    講義の様子
     みなさん大変熱心に聞いていただきました。

  • 開催風景2

    展示された茶陶
     広島城築城当初30年間頃の遺物と考えられています。

第2回目 1月28日(土) 10:00~12:00
会場 上田流和風堂
 上田流和風堂は、江戸時代に広島城下、上田家上屋敷(現在の紙屋町パセーラあたり)にあり、資料にもとづいて忠実に再建したものです。その上田流和風堂の見学を、事務局長藤原さんに案内していただきました。外露地・内露地(庭)、鎖の間、書院屋敷などを見学し、最後にお茶とお菓子をいただきました。普段は見学することが難しい上田流和風堂にみなさん感銘を受けられたようです。
  • 開催風景3

    見学風景
     冠木門前で、藤原さんの話を聞く参加者。ユーモアあふれるお話しに笑い声もでました。

  • 開催風景4

    長屋門前
     長屋門を通って椿の庭へ。そして外露地へ向かいます。

第3回目 2月18日(土) 10:00~12:00
会場 ひろしま美術館
 第3回目は、ひろしま美術館で開催中の特別展「上田宗箇 武将茶人の世界展」の鑑賞を行いました。はじめに講堂で学芸部長の古谷さんから、「上田宗箇について」「特別展の見どころ」などを聞きました。その後、古谷さんの解説を聞きながら展示物を鑑賞しました。ひととおり観賞した後、各自興味のあるところを自由に見学しました。
  • 開催風景4

    鑑賞前のお話
     古谷さんから「宗箇展の見どころ」などの説明を聞きました。

  • 開催風景4

    鑑賞風景
     会場入口では野点道具を見ながら解説を聞きました。
     会場内には、2回目で見学した「鎖の間」が再現されており、11時と2時からお点前のデモンストレーションが行われました。