刀を鑑賞する上で一番初めにすることは、よく見える視点を探すことです。ケース内でも光の具合がもっとも良くなる位置に目を持っていくことです。そして博物館に展示してあるものはそれなりの出来のものが多いはずですので、目を慣らしていくことでおのずと見方が身についてくるようになります。
この刀は、広島市安芸区上瀬野町から東広島市八本松町付近にあたる大山(おおやま)で、16世紀の後半ごろに刀を作っていた宗重(むねしげ)という刀工の作品です。制作年は不明ですが、時期的にはちょうど毛利氏の勢力が最盛期のころのものと思われます。この刀を鑑賞してみましょう。
●脇差 銘 大山住宗重
広島城蔵
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